美しき新宿花園の娘

伊藤明日奈

伊藤明日奈
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事業概要
シューベルトの《美しき水車小屋の娘》における「水車小屋」を、かつて川が多く流れいまは水商売の街となっている新宿歌舞伎町に置き換え翻案した作品である。原作の娘もまた、花を売っていた。主人公の男はカウンターテナーの中嶋俊晴、俳優の小口隼也、ダンスの黒瀧保士の3者が演じた。そのほか俳優やダンサー、そしてヴァイオリンの石上真由子やギターの閑喜弦介らによる小オーケストラが出演。
また、ロマンチックな演奏スタイルとはシューベルトの時代に始まり美空ひばりの時代に終わったとする布施の仮説により、ポルタメントなどを多用した演奏スタイルを追求した。美空ひばりが新宿で歌った作品も挿入し、会場としては彼女がかつて来店していた名曲喫茶『王城』(現・王城ビル)を使用。この地で日々を送る方々に多大なご協力をいただき、土地と時間を丁寧に紡ぎながら作り上げられた。
- 実施時期
- 2025年6月13日(金)- 15日(日)
- 実施場所
- 王城ビル(新宿区歌舞伎町)
プロフィール
【布施砂丘彦】
演奏、批評、公演の企画・制作や舞台作品の演出などを行う。演奏家としてはコントラバスでのプロオーケストラへの首席客演や古楽器の演奏などをしている。批評家としては時評「音楽の態度」で第7回柴田南雄音楽評論賞奨励賞を受賞してデビュー。朝日新聞など多くのメディアに寄稿している。
「箕面おんがく批評塾」塾長。東京芸術劇場クリエイター支援プロジェクト〈TMTギア〉アート・クリエイター。近年は異なるジャンルの音楽家、俳優、ダンサー、現代美術の作家などとも協働している。




