あえかなる部屋 内藤礼と、光たち
※採択時点での情報です。
- 採択団体・個人名
- 株式会社 テレビマンユニオン
- 助成区分
- 東京芸術文化創造発信助成
- 助成タイプ
- 単年
平成26年度 第Ⅰ期 東京芸術文化創造発信助成 [単年助成プログラム]



事業概要
目をこらさなければ見えてこない、かすかな存在のあり方を、われわれに気づかせてきた美術家・内藤礼。彼女はこれまで自らを撮影されることを殆ど拒んで来た。物語は、取材者が内藤に取材依頼を行うところからはじまる。 内藤の出身地は広島。初めて「原爆」をテーマに制作したのは、被曝ガラスに 彫刻<ひと>を寄り添わせた、慰霊のための空間だ。手探りで進む取材…。しかし、次第に内藤はカメラで写されることに違和感を抱くようになる。「撮られると、”つくること”が失われてしまう」。 取材者は内藤がテーマとしてきた「私たちの生は、それだけで祝福であるのか」という問いを共有しながらも、内藤にはカメラを向けず、ドキュメンタリーを作ることを決意する。 一方、内藤の代表作豊島美術館<母型>に誘われ、集まるのは10代から70代までの5人の女性たち。<母型>の中の水と、女性たちの存在は重なり、互いに共鳴しながら、存在の不確かさ、生きることの無根拠性を受け入れていく。「母型」と名付けられ たこの場所で、彼女たちは何を共有し、語るのか。生の本質、世界が存在することの奇跡に触れるような景色が、そこに立ち現れる。
- 実施時期
- 2015年3月下旬予定
- 実施場所
- 都内美術館や都内単館系映画館で上映予定
プロフィール
【テレビマンユニオン】
1970年創立。日本最初の独立テレビプロダクション。テレビジョンに新しい演出論を持ちこみ、数多くの賞を受賞。会社として菊池寛賞(2005年)、毎日芸術賞(2013年)を受賞。
内藤礼…1997年ヴェネチアビエンナーレ日本館代表に選出。アサヒビール芸術文化財団芸術賞受賞。 日本を代表する現代アーティスト。
中村佑子…『はじまりの記憶 杉本博司』で国際エミー賞アート部門ノミネート